眠りの南

正座したまま一時間眠れる、そんな主婦の、読み書きと猫の日々

つの

節分前にこれを書き始め、気がつくと四月。 今や節分どころか冬も終わってしまいました。 他で書いている二つのブログも、当然のように放置中。 あれ、私 この三か月ほど何してましたっけ? 思い浮かぶのは、コタツで眠りこける自分の姿ばかり。 冬はダメだ…

年越しの箱庭

年末年始もとうに過ぎましたね。 この間、世間一般と比べて特に忙しい自分でもなかったのですが、でも、気ぜわしい日々でした。 いつもと違う時間の流れの中では、普段通りのことも、 その時だけのことも、結局何にも手につきません。 その時その時、臨機応…

(眠って見た夢を素材に短い小説) 一寸の先の昏さに指を切る 一秒前の踏み板もなし (標準語ではないので、わかりにくいところは、 “フワッ”と理解していただければ……) ええんやって、お父ちゃん。うち、これまで働くのが嫌やと思たことなかったし、むしろ好き…

青い船

(眠って見た夢を素材に短い小説) この星は浮くか沈むか青き船 無邪気なるかな果へ向かう身 「まだ暗いねえ、お父さん。」 港へと続く広い一本道を歩きながら、僕はお父さんの右手を握りしめた。 「冬だから、夜の明けるのが遅いんだよ。」 知ってるよ、と笑…

思い出せない

(眠って見た夢を素材に短い小説) 深まりし秋に憩える円卓に 見ている時のみ美しい花 薄いピンクの可憐な花束と、小さいけれど澄んだ輝きを放つ石のついた指輪。 この二つを恋人から受け取り、千花は来年の春、花嫁になることとなった。 婚約祝いのパーティは…

ずるい

パソコンが壊れました。 今も壊れています。 このブログを再開して二回投稿した途端、なぜか動かなくなった私のパソコン。 今は、やっとタブレットを用意して、 慣れないなかポツポツうっています。 (眠って見た夢を素材に短い小説) 幹につく傷もかまわず登…

走り去る夢

(眠って見た夢を素材に、短い小説) 数多ある未来に向かい走り去る 君の名前に旗を振りたり 味方の陣地まで、あと100メートル余り。 電波の異常か、この二日間味方と連絡がつかない。 「あっちも二人だな、街道からずっと追いてきた奴らだ。」 隊長が木の…

美しき人たち

一年以上もお休みしていましたが、 今日帰ってまいりました。 またよろしくお願いいたします。 しばらくは、眠って見た夢をもとにした、 短い小説を書きたいと思います。 (眠って見た夢を素材に、短い小説) 紅さした空に浮き出て美人らは 望のままの未来説…

真理は遥か

不思議なことといえば何だろう。 未確認飛行物体? 心霊現象? 異次元の世界に迷い込んだとか、 パラレルワールドから来たとか。 それとも宇宙の仕組み…… 宇宙って、たくさんあるらしいし。 生命は、どこから来てどこへ行くのか。 死んだらどうなるんだろう…

神の責任 (詩)

余白を連れて歩いていた時に 目の端を掠めたこの世の痛みによって 毎日息をするということが 棘だらけの車輪を回しているように思われた 痛みは空に上げる 始まりの場所に還しておこう 私たちをお創りになった方の元へ 何故最初の悲鳴から あの方の判断は い…

家が愛しい

家が好きだ。 自分の家という意味ではなく、 建物としての家。 赤い屋根、 緑の屋根、 屋上付き。 白い壁、 木の壁、 赤茶のタイル。 新しくてかわいい家、 少し時を重ねて味わいの出てきた家、 古くて趣のある家。 どんな家が特に好きということはないけれ…

三つの見解

一人の人間に、一つの見解なんだろうか?(振れ幅はあれど) 約一カ月ぶりに更新したとたん、変なことを言うようですが。 この問題で、なかなか更新できなかったのですよね。 人間誰しも、気分が良くて、何でも許せてしまうという日もある。 上手く行かない…

鳴かない猫を抱える

“にじんでもにじまなくても月はあり鳴かないでいる猫を抱えて” これは、私の詠んだ短歌ですが、今日はここに出て来る猫のお話です。 我が家に三匹いる猫の内、まだ紹介できていなかった、 末っ子の三毛の女の子、ナナ。 次男猫のサンに一か月程遅れてもらわ…

三島由紀夫の対談テープ

今月の12日の新聞に、三島由紀夫の未発表の対談テープが発見されたことが載っていた。 自らの文学観や死生観について語られているものであり、新聞でも部分的にではあるが、内容を知ることができた。 自らの小説の欠点を、 “構成が劇的過ぎる” としたり、 …

私の放棄

私は、小説や映画のジャンルとして、恋愛ものには、 なぜかあまり興味がありません。 自分が書くものでも、恋愛だけのことを書くとしたら、 時々、短歌を詠むぐらいですね。 ただ、今回は珍しく、 その短歌から詩にもなったので載せますね。 詩のもとになっ…

今年がもう始まってる、ので抱負など

一月も五日になってしまいました。 遅くなりすぎましたが、 皆様、今年もよろしくお願いいたします。 年越しからこっち、なぜか時間が取れず、 ブログが更新できませんでした。 大掃除も、おせち作りも、早々に諦めていたのに、なぜ? (その前に、なぜそう…

贈りもの

ほらね。以前言った通り、 毎日更新が二、三日に一回になると、 すぐに一週間に一回になってしまう。 このまま、一か月に一回になりませんように。 今日は、クリスマスに詠んだ短歌をもとにした詩です。 もとの短歌は、こちら。 “聖き夜が明けて染まりし空ほ…

途中を生きてる

今、ネットで見て知った。 好きなバンドが解散してしまう。 去年も好きだった(今でも好きだけど)、 別のバンドが解散してしまい、 一年前の今頃は、最後のCDやDVDが、 家に届くのを待ってたんだ。 専業主婦だし、 田舎に住んでるし、 ライブなんてなかなか…

人工知能と生きる

ああ、昨日は一日ブログをお休みしてしまった。 別に、二、三日に一回の更新でもいいかと思うんだけど、 私の場合、そうやって甘やかすと、 すぐに、二、三か月に一回の更新となり、 二、三年に一回となり、ついには二十年後にやって来て、 昔を懐かしんだり…

痛快なこと

作家・佐藤愛子 先日、テレビのトークバラエティに、作家の佐藤愛子さんが出演されていた。 九十歳を過ぎて書かれたエッセイ本が大好評で、お話もそのことが中心だった。 私が二十代半ばの頃、佐藤さんのエッセイや小説ばかり読んでいた時期がある。 特にエ…

短歌から詩を創る

この三日間は、 当日、私の短歌ブログに載せた短歌をもとに詩を創り、 こちらのブログに書きました。 ブログ以外でも、初の試み…… さっき短歌を詠んだばかりだから、 心情的には、そのままなので、 わりとスムーズに創れるかなと思ったのですが、 そうでもな…

献上

(詩) 私がとうに自分の全てを 軽んじていたことを どうして見抜かれたのですか 美しい方は不思議 特別な力を持っている 何一つ憎むところがない 髪に花を飾る 歌う 舞う 贈り物を考える 見返りは求めない 苦しいとは どういうことだったろう 凍りつく夜に …

ここに居る

(詩) 空はどちらに傾くか もちろん星の進む方 人の心はどちらに向くか 彼方に涙の溜まる池 終着点に星は着く 空は端をまとめられ きれいなギャザーよっている そのすぐそばに涙池 清らか水面 ありがたさ 今宵 大きな風が吹く 星は転がり 涙は飛んで 思った…

正しい怒り

(詩) 生まれたての 私の怒りは すぐに心から取り出され 私の心臓の前あたりで 震えて宙に浮いている 私は調べなければならない それが 当然の方向への 適度な大きさのもので 更に 誰がどう見ても 納得する性質を備えているかどうか 大丈夫か 大丈夫だな い…

午后四時

(私のブログ“ひと夏の 永き”より・詩) 時がしんしんと降っている 日々がさらさらと積ってゆく はしゃぐことは一つもなくて 泣くことは選べない やり直せないことたちへの追憶 保護色になるばかりの希望たち 数えていると どの位細かく人生を切って 割り当…

普遍的

中学一年生の時、国語の授業の作文に、 作家になりたい、と書いた。 今は、もうさすがに、いろいろわかってきて、 そんな望みはなくなったけれど。 二年生に進級する時、その国語の先生に、 自分へのメッセージをお願いした。 (まだ若い女性の先生で、 優し…

詩人でしかない

詩人・中原中也 私にとって詩人といえば、 中原中也…… もう、この名前はね、 アイドルみたいに呼んでしまう。 詩が好きだし。もちろん。 生き様が詩人だし。 自由で、ほぼ詩のことしか考えてなかった人。周囲は大変。 生れてから死ぬまで、 ずーっと詩人でし…

風と共に……

マーガレット・ミッチェル 著 “風と共に去りぬ” “風と共に去りぬ” 世界的に有名な映画ですね。 私が初めて見たのは、小学校の四年生だったと思います。 とても感動して、そして今も、これ以上の映画に出会えていません。 アメリカの南北戦争を背景にした、こ…

少しだけ、さみしい猫

我が家に三匹いる猫のうちの一匹。 次男猫のサン。 四歳。 (長男猫マルに続いて、うちの子になった) 毛はキジトラ。 美男子。 そして、一番の特徴は、大きい。 体が、大きい。 太っているわけではなく、 いや、それも多少?はあるけど。 全体的に大きい、…

さっちゃん

(眠って見た夢を素材に、短い小説) いいお天気だね、さっちゃん。あんなに青い空。 このあたり全部、昔のままだね。田んぼも、原っぱも。 さっちゃん、ほんとにモデルやめて、こっちに帰って来るの? そうかあ、うん、さっちゃんが決めたことだから、きっ…