神の責任 (詩)
余白を連れて歩いていた時に
目の端を掠めたこの世の痛みによって
毎日息をするということが
棘だらけの車輪を回しているように思われた
痛みは空に上げる
始まりの場所に還しておこう
私たちをお創りになった方の元へ
何故最初の悲鳴から
あの方の判断は
いつも五秒遅れるのか
その五秒が
私たちの何年にあたるのか
知っておいででしょうに
少し先に
この星に似た星が幾つも見つかる
隠し忘れた贈りもののように
どれが本物の祝福か
どれが絶たれた望みの標本か
私たちは何も知らない
知らないということを
すり潰して飲み干し
息をしているしかない
車輪の棘はそのままに
青と白の縞模様の
切り揃えられた春を迎える
あの方は今日も
私たちをお創りになった責任を
おとりになる気はないらしい