眠りの南

正座したまま一時間眠れる、そんな主婦の、読み書きと猫の日々

伏せる

(私のブログ“ひと夏の 永き”より・詩)

 

悲しみの色は少しもない

穏やかな 秋の昼だった

 

それなのに

階段を上ると

胸の奥が ガシャガシャいう

 

これは正しい悲しさではない

これは正しい苦しさではない

 

まっとうな生き方を

まっとうな物事の受けとめ方を

していないから

こんなふうにガシャガシャいいながら

階段を上ることになる

 

上は良かったですよ

黄葉がきれいでした

 

黄葉が ガシャガシャ

空も ガシャガシャ

ガシャガシャの反響の中

 

正しい何かが

足首に しゅるんと巻きつき

実は人見知りで

上手く お話ができなくてと

そのものに謝っていたことを 伏せる